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〜 第三章 ホットスポットの実際 〜
●プラッドレーの店
通りに出て辻馬車を拾うと、私たちはユーストン街を抜けてブルームズベリー方面に向かった。以前から贔屓にしているパソコン専門店“プラッドレー”は、半年前ほどまでトラファルガー・スクェアの向かいに本店があったのだが、あの界隈に家電量販店が何件も進出してきたせいで売り上げが落ちたのか、店をしまい、今ではキングズ・クロス駅近くのセント・パンクラス店のみで営業している。
久しぶりに店に入ると、各コーナーのレイアウトが大幅に変わっていて、無線ルーターやアクセスポイントが入り口の目立つ場所に置かれ、大々的に売り出されていた。無線ルーターやアクセスポイント、LANカードの各社製品がずらっと並んでいて、ちょっと前に寄ったときは比較にならないほど種類が増えているのは、それだけ無線LANがブームになっているということだろう。
「無線LANと一口にいってもずいぶん種類があるじゃないか。どんな違いがあるんだい?」パームズが聞いてきた。
「ぼくもそれほど知識があるわけじゃないから店員に説明してもらおうか」ちょうどそのとき馴染みの店員が通りかかったので、私はあわてて呼び止めた。彼はスタンフォードといい、数年前からこの店で働いているアルバイト店員だ。セント・バーソロミュー大学で情報工学を専攻しているだけあって、私のような単なるマニアとは違い豊富な専門知識をもっている。
「ワトスン先生じゃないですか。ホームズさんもごいっしょとはお珍しい。お久しぶりです」店員はうれしそうに言った。「そうだ、ワトスン先生。自作PCのコーナーに、新しいマザーボードが幾つか入荷していますよ。ぜひ見ていってくださいね」
「お薦めはあるのかい。でも今日は無線LANアダプタを買いにきたんだがね」私は言った。
●無線LANの規格
「無線LANアダプタですか。分かりました。アクセスポイントはどうしましょう? 無線LANアダプタが同梱されているお得なセットもありますよ」
「とりあえずホットスポットを試してみたいだけだから、無線LANアダプタだけでいいんだ。気に入ったら、自宅の家庭内LANを無線にするかもしれないがね」
「ホットスポットで使うのなら、IEEE 802.11b対応製品ですね」
「IEEE 802.11b?」
「ええ。無線LANには幾つか規格があって、その中で最も普及しているのがIEEE 802.11bなんです。通信速度は最大11Mビットなんですが、最近になって、最大54MビットのIEEE 802.11aという規格の製品が出始めてきました。まだ高価なんですが、マニアの方や、ネットワークのスピードを重視される方を中心にぼつぼつ売れ始めています。ただ問題が一つあって、IEEE 802.11aは、無線LANとしては最も普及しているIEEE 802.11bとまったく互換性がないのです。ホットスポットに使われている無線LANはいまのところIEEE 802.11bだと考えて間違いありませんか。実は、IEEE 802.11gというIEEE 802.11bと互換性を持つ規格も発表されているんですが、製品化はまだ先です。つまり、ホットスポットで利用されるんでしたら選択肢は、IEEE 802.11b対応製品しかないのです。まぁ、ここの棚に並んでいる商品は、隅っこの高速無線LANコーナーのIEEE 802.11a製品以外は、すべてIEEE 802.11b対応製品ですけど」
「どの製品がお勧めなんだい?」
「相性というものがありまして、本来ならアクセスポイントと同じメーカーのものを使うのがお勧めなんですが、ホットスポットで利用するのでしたら、アクセスポイントにどの製品を使っているのか分かりませんから、とくにどの製品がいいということはありませんね」
「メーカーが異なっても問題はないのかい?」
「ええ、つながるはずです。互換性の保証という意味では、WECAという団体の互換性テストをパスした製品にはWiFiの認定が与えられることになっています。ほら、ここに『WiFi』というシールが貼ってあるでしょう」店員は商品の箱の一つを手にとると、隅に貼ってあるシールを示しながら言った。「ただ、すべての組み合わせを試してみるわけにはいかないから、場合によっては本来のパフォーマンスが発揮されなかったり、極端な場合はつながらないということもまったくないとはいいきれないんですが、よほど
いかがわしいメーカーあるかもしれませんね」
●無線LANアダプタ内蔵パソコン
「ところで、もちろんノートパソコンでお使いになるんですよね」
「ああ。シンクパッドで使うんだ」
「モデル名は分かりますか? シンクパッドはモデルによっては内蔵型のLANアダプタを使うこともできますから」
「内蔵型?」
「ええ。無線LANアダプタが普及したせいで、無線LANアダプタを内蔵したノートパソコンが増えてきているんです。無線LANのアンテナを本体内に組み込まれているため、PCカードスロットからの出っぱりがなくなるうえ、筐体内に組み込まれたアンテナのおかげで感度も良くなるようですよ。それでモデル名はお分かりになりますか」
「シンクバッドR32だよ」
「モバイルPentium 4、1.6GHz、14.1インチXGAですか。さすがはワトスン先生、いいマシンをお持ちですね。
でもR32なら無線LANカードを標準で内蔵しているはずですが…」
「なんだって!」
「ええ、たしかそのはずですですよ。少々お待ちいただけますか」スタンフォード青年はその場を離れると、しばらくしてシンクパッドのパンフレットを開きながら戻ってきた。
「仕様表を見るとやはり内蔵してるようですね。無線LANアダプタを買う必要はありません」
●マックと無線LAN
「あいかわらず、君らしいじゃないか」私と店員のやり取りを聞いていたパームズが口をはさんだ。「ところで、マッキントッシュでホットスポットにアクセスするにはどうすればいいんだい?」
「パームズさんはパワーブック2400のユーザーでしたね。マックでも基本的には同じですよ。じつはマックにはエアマック・カードという専用のLANアダプタがあって、最近のiマックやパワーブック、iブックに内蔵できます。旧型のパワーブック2400はエアマックカードを内蔵できませんが、ウィンドウズ機とマックで共通に使えるPCカードタイプの無線LANアダプタがありますから、それを使うことができます。ただ難点としては、ウィンドウズ機専用の無線LANアダプタに比べるとちょっと高価になってしまうということがあるんですが…。
実は、アップル・コンピュータからは、マック向けのアクセスポイントであるエアマック・ベースステーションという製品も出ているのですが、マックだからといってエアマック・ベースステーションを使う必要はありません。
エアマック・ベースステーションもIEEE 802.11bに準拠した製品の一つですから、マック、ウィンドウズ機にかかわりなく利用できますし、他社製のアクセスポイントにマックからアクセスすることもできるんです」
●PDAと無線LAN
「PDAでは、ホットスポットを利用できないのかい?」
「そうでしたね。パームズさんは普段はパソコンじゃなく、パームを使っているんでしたっけね。
バイザー用のスプリングボード・モジュールのひとつに、無線LANモジュールが出ていたはずですが、残念ながら当店では扱っていません。
バイザー以外のパームでは、イーサネット・クレードルを介したり、赤外線を介してLANに接続することが可能ですが、この場合、イーサネット・クレードルや赤外線アクセスポイントが有線でLANにつながることになるため、自由に持ち歩くことはできません。そんなわけで、パームでホットスポットを利用するのは基本的にできないと考えてもらったほうがいいですね。
ただ、PDAでもポケットPCとかであれば、PCカードを利用できるものもありますし、コンパクトフラッシュ(CF)の無線LANアダプタを利用して無線LANにアクセスできるものもあります。ホットスポットで利用することを考えると、パームよりポケットPCがお勧めということになりますね」
「コンパクトフラッシュの無線LANアダプタがあるということは、TRGproやハンドエラ330でも使えるということかい?」
「ああ、ハンドエラ社のパームですね。ただ、ドライバーがあるかどうか。ユーザーもほとんどいませんからね。いずれにせよ、パームでホットスポットというのはなかなか厳しいと思いますよ。まぁ、コンパクトフラッシュ用のアダプタが出てくれば、パームにも道は拓けるでしょう。
もっともパームのようなPDAでは、無線LANよりもブルートゥースという無線通信技術が一般化するのではという観測もありますが…」
「いずれにせよもう少し先の話だということかい。それはともかく、ワトスン先生ががムダな買物をせずにすんだのはありがたい。お勧めのマザーボードは今度時間があるときに見せてもらうことにして、ワトスン君、さぁ行こう!」
●捜査の出発点
私達は地下鉄のピカデリー線に乗ると、レスター・スクエア駅でノーザン線に乗り換えチャリング・クロス駅まで行った。地上に出ると、そこは中心区に通じる主要交通路の一つになっていて、車道は辻馬車や荷馬車、乗り合い馬車の流れで埋まっていた。通りの向こうには美麗に飾り立てたベッカム・ホテルの威容が見えた。通りの反対側にわたるために客待ちの辻馬車の間を抜けようとすると、パームズが私の手をとって引きとめた。
「待ちたまえ。行先はホテルじゃないんだ」
「え、どこに行くんだい?」
「水夫亭に決まっているじゃないか」
「なぜ? あぁ、そうか。約束の時間にはまだ早いから、パブで軽く一杯というわけだね。そりゃいい考えだ」
「きみは、あいかわらずだな」パームズはじれったそうに言った。「今回の事件の出発点はパブにあると考えて間違いない。事件を論理的に解決したいのなら、出発点から調べるのは陶然だろう」
「なぜ、水夫亭が事件の出発点なんだい? ホットスポットの運用妨害も、黒い巨猿の出現も、すべてホテルで起こったことなんだぜ」
「ベッカム・ホテルがホットスポット・サービスの提供を始めるきっかけは、水夫亭のホットスポット・サービスだということを忘れたんじゃないだろうね」
パームズはパブの扉を押して中に入ると、白いエプロン姿の若い主人にビターを二杯注文した。主人は、一見してパブの主人に見えるような男ではなく、ひげをきれいにそった利口そうな顔つきの気弱そうな感じで、きちんとした身なりにさせれば銀行員か弁護士として紹介されて、それを疑う人はいないだろう。
「この店は、なにか海軍と関係があるのかい?」パームズはジョッキを受け取りながら陽気に話しかけた。
「ああ、“水夫”の由来ですか。まったく海軍に関係ないというわけじゃないんですが、むしろプロ・クリケット・チーム“水夫軍”のサポーターの寄合所というところですかね」
「東洋人のバッツマンが活躍しているチームだね。そういえばハットトリックを何回も達成しているボウラーも東洋人だという話だが…」私は口をはさんだ
「ええ。ここ数年、彼らのおかげで常勝ですぜ」
「ところで、きみんとこじゃホットスポット・サービスを提供していると聞いてきたんだが」パームズは言った。
「ええ使えますよ。なるほど。だんな方は、クリケットよりもフットボールの試合の賭け率が気になるっていうところですかい。インターネットで正確な速報を流しているっていいますからね。このパンフレットに接続方法を書いてありますが、分からないことがあったら、何でも聞いてください」と言いながら、パソコンで印刷したと思われる小冊子をカウンターの上に置いた。
●パーム使いの男たち
私たちはそれぞれのジョッキを持って、隅のテーブルに落ち着くことにした。
「ワトスン君。なにか気づいたかい」
「ずいぶん立派な小冊子だね。ずいぶん手間をかけて作ってある。あの若い男が主人なんだろうが、そうとうなパソコン・マニアと見たね」
「他には?」
「ホットスポット・サービスをやっているにしては、意外にパソコンを使っている人が少ないね。われわれを除けば、あの窓際にいる初老の紳士だけだ。これじゃあ、せっかくのサービスも売り上げには結びつかないんじゃないのかい」
「まぁ、時間帯によって多少の変化はあるだろう。あるいはベッカム・ホテルがホットスポット・サービスを始めたんで利用者が減ったということはあるかもしれないがね。それよりも、カウンターで飲んでいるあの二人連れを見たまえ」パームズは、何やらだみ声で言いあっているみすぼらしい格好の二人の男をあごで示しながら言った。一人は赤ら顔で白い頬髯をはやしていて、もう一人は血色の悪い顔をしたのっぽで、ひからびた感じがした。
「あの連中がどうかしたのかい?」
「二人とも、パームのユーザーだよ」
「えっ? どう見ても彼らがPDAの類を使うようには見えないが」
「しかし、左側の男がつまようじがわりに口にくわえているのはクリエのTシリーズのスタイラスだし、のっぽの上着の右ポケットからはバイザー・プリズムがのぞいている。それに通りで客待ちをしていた辻馬車の馭者でさえ、PDAを使っていた。ちらっと見えただけだから、機種までは見分けられなかったが、カラー画面のパームOS搭載機だったと思う。パーム・ユーザーの密度がこれほど高いのは不自然だと思わないかい?」
「この店がホットスポット・サービスを提供しているからだろう」
「スタンフォード青年の話を忘れたのかい。パームでホットスポットを利用するのはいまのところ難しいと言っていたじゃないか。それに、これだけパームのユーザーがいるのに、ポケットPCの利用者はまったくいないときている」
「偶然だろう? あるいはパーム・ユーザーの愛好会のたまり場になっているとか、午後にでもオフ会が開かれるとかね」
「ふん」パームズは鼻を鳴らして言った。「そういった可能性も考慮してみる必要はあるがね」そう言うと、パームズはジョッキに口をつけた。
●水兵あがりの常連客
「それからもうひとつ気になることがある。パームを持っているあの二人は、ここの常連のようだが、どう見ても水夫あがりだ」
「どうして分かるんだい?」
「えっ! そんな明白なことがきみには分からないのかい? のっぽの男の左手の甲に、錨の刺青があるじゃないか。しかも二人とも長年海上にでていたことを示す日焼けのあとが残っているし、いかにもごつい両手は船乗り稼業だったことを示している。二人とも、身のこなしが兵隊らしいところがあるから水兵出身だと思ってたぶん間違いないだろう」
「なるほど。でも、水兵あがりの客がいること何か問題でもあるのかい?」
「べつに元水兵の客がいることに問題はないさ。ただ、そのことを店の主人が隠したことが問題なんだ」
「べつに隠したわけじゃないだろう。もともとクリケット・チームのサポーターが集まる店に、たまたま元水夫が常連になったというのはありそうな話じゃないか。それに、われわれのような一見の客に、わざわざ水夫上がりの常連客がいることを知らせたくなかったんだろう。水夫や元水夫のような連中は、細かい規則にとらわれない振るまいが多いから、そういう奴らのたまり場だと知れたら、一般客は逃げ出しちゃうかもしれないからね」
「そういうことだったら何も問題はないんだがね」
●ホットスポット・サービスの登録
「それよりもホットスポットを試してみよう。せっかくシンクパッドを持ってきたんだから」私はジョッキを脇にどけると、鞄からノートパソコンを取り出して電源を入れた。
小冊子の一ページ目には、「ホットスポット・サービスを利用するには、事前にインターネットに接続して、当パブのWebページでユーザー登録をしてください」と書いてあった。
「パームズ。これじゃあホットスポットは利用できないよ」
「なぜだい」
「だって、ホットスポットを利用するにはインターネットに接続しての事前登録が必要だし、事前登録するにはこのパソコンをホットスポットにつながなくてはならない。堂々めぐりじゃないか」
「ということは君は、いままでノートパソコンを持ち歩くときはいっしょに携帯していたPCカード型のPHSを持ち歩くのはやめてしまったんだね?」
「あっ、そうか。エッジがあったんだ。ホットスポットのことで頭がいっぱいで、いままでどおりの方法でインターネットに接続すればいいんだ」
私はC@rdH"64を往診鞄から取り出すと、シンクパッドのPCカードスロットに装着して、ダイヤルアップでインターネットに接続した。
ブラウザーを開いて、小冊子に書かれているURLにアクセスすると、認証のページが開いた。新しく会員として登録するには「新規登録」のボタンをクリックすると、氏名、住所、年齢、性別、メールアドレス、希望ID、希望パスワードの入力欄が表示された。注意書きとして「各項目を入力して『登録』ボタンを押してください。ホットスポットの利用に必要なESS-IDやネットワークキーは、5分以内にメールでお送りします」と書いてあった。
「ホットスポット・サービスの利用に必要な設定情報はメールが送られてくるらしい」
メーラーを立ち上げて待っていると、数分してメール着信音が鳴った。受信フォルダを開くと、やはり水夫亭からのメールが届いていて、本文にはESS-IDやネットワーク・キーが書いてあった。
「希望IDや希望パスワードというのは、いったい何に使うんだい? 無線LANのアクセスに使うのかい?」
「いや、店のWebページの掲示板に書き込みをするときに使うらしい。無線LANにアクセスする際の認証ではないようだね」
●ESS-IDとは
「しかしホットスポットを利用するだけなのに、なんとも手間暇がかかるじゃないか」パームズはからかうような口調で言った。
「聞いたところによると、ESS-IDの設定が『ANY』にしてあって、誰でも接続できるようになっているフリー・ホットスポットも多いようなんだがね」
「ESS-ID?」
「ああ。この小冊子にちょっどESS-IDの解説が載っているから、ちょっと読んでみよう」
・ESS-ID
ESS-IDとはSSIDとも呼ばれ、『ネットワーク名』とか『ネットワークID』と表記されることもあります。無線LANを利用するパソコンの所属グループ名となり、利用者を制限することができます。ただし、アクセスポイント側で「ANY」での接続を認めていると、パソコン側のESS-IDを「ANY」に設定すると、受信可能なすべてのアクセスポイントへ接続が許されてしまい、セキュリティー面での効果はそれほど期待できません。
なお、本ホットスポット・サービスは「ANY」による接続は無効となっているため、ご利用に当たってはご面倒ですが、当店ホームページにて会員登録していただき、ESS-IDおよびネットワーク・キーを事前に入手してください。登録料は無料です。
「なるほど。この店のホットスポットは誰でも利用できるが、そのためには氏名・住所といった情報を提供する必要があるということか。この店はなかなか商売上手のようだね」
「商売上手? セキュリティーのためじゃないのかい」
「そうは思えないね。むしろホットスポットの利用者を名簿化することで、顧客サービスを充実させたり、あるいは他の商売にも利用しようというところじゃないのかい。この小冊子によると、『ANY』という誰でも使えるESS-IDを設定しておけば、面倒な手続きなしで、誰にでも簡単にアクセスできるんだろう。顧客サービスというのなら、なぜそうしないんだい? 自分のサイトにアクセスしてもらい、顧客情報を集めるのが目的だと考えてまず間違いないね。もちろんそれが悪いということじゃないが」
「たしかにね。無線LANの『ANY』という設定は、きっとFTPサーバーにおける『anonymous』みたいなもので、、広く一般に公開するための設定なんだろうから、こういった店のホットスポットならそれで不都合があるとは思えないから、君の言う通りかもしれないね」
[つづく]
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